⭐️子どもを心配するって、どういうこと?
子育てをしていると、
「この子、大丈夫かな…」
「ちゃんとやれてるかな…」
そんな不安がふと湧き上がってきますよね。
心配してしまうのは、親として自然なことです。
むしろ、心配しないなんて無理。
それほど子どもを大切に思っているという証拠です。
だけど——
その「心配」は、
本当に子どものためになっているでしょうか?
⭐️心配は“愛情”かもしれないけれど
それは「信じていない」というサインにもなる
「失敗させたくない」
「困ってほしくない」
「恥をかいてほしくない」
だから、
「だいじょうぶ?」「こうしたほうがいいよ」「ちょっと見せて」
と、つい声をかけたり、手を出したりしてしまいます。
でも、それを繰り返すことで
子どもの心の中に静かに広がっていく感情があります。
それは——
「自分は信じてもらえていないんだ」という気持ち。
実際、「心配する」という行為の奥には、
「あなたがうまくやれるとは思っていない」
「何か問題が起こるかもしれないと、私は思っている」
というメッセージが、無意識のうちに含まれています。
つまり、心配すればするほど、
子どもに「信頼されていない」という印象を与えてしまうのです。
⭐️「心配される=信頼されていない」と感じる子どもたち
「だいじょうぶ?」という声かけは、
言葉の表面だけを見れば優しさに見えます。
でも、子どもにとっては
「今のままのあなたでは、安心できない」
「何かあるんじゃないかと私は思ってる」
そんなふうに聞こえることもあるのです。
子どもは、心配されるほどに不安になります。
「自分ではダメなんだ」
「うまくできないかもしれない」
そんな思いが、心の奥に積もっていきます。
⭐️見守るという愛情
そして、それは“親の覚悟”でもある
子どもにとって本当に力になるのは、
“信じてもらっている”という感覚です。
「きっと大丈夫」
「困ったら自分で助けを求めればいい」
「親は自分を信じてくれている」
そんな安心感があるとき、
子どもは自分で考え、選び、動き始めます。
つまり、「信じて待つこと」こそ、
子どもを強くする愛情のかたちなんです。
そしてその“見守る”という行為は、
親自身が「子どもの人生を信じて委ねる」という、
大きな覚悟でもあります。
心配を口に出すほうが、よほど楽です。
でも、ぐっとこらえて「見守る」と決めるのは、
親にとっても勇気のいること。
そこには、“信じる覚悟”が必要です。
⭐️声かけを、少しだけ変えてみる
心配をゼロにするのは難しいけれど、
その「出し方」をちょっと工夫するだけで、
子どもの受け取り方はガラリと変わります。
たとえば…
- 「だいじょうぶ?」→「何かあったらいつでも話してね」
- 「失敗しないかな?」→「やってみたんだね、どうだった?」
- 「ちゃんとできる?」→「楽しみにしてるよ」
親が安心している姿は、子どもにとって大きな支えになります。
「お母さん(お父さん)が信じてくれている」
それは、子どもが自分自身を信じるための“土台”になるんです。
⭐️最後に
あなたの「心配」は、間違いなく愛から生まれたものです。
でもその愛を、信頼という形に変えて届けてみてください。
信じることは、手放すことじゃありません。
見捨てることでもありません。
“ちゃんと見てるよ”
“信じてるよ”
そんなメッセージを、そっと背中から届けてみましょう。
「見守る」という行為の中には、
子どもを信じること、そして親としての覚悟が込められています。
子どもはきっと、自分の力で一歩踏み出していきます。
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