⭐️子どもが本音を話してくれない理由
「最近、子どもがあまり話してくれない」
「学校で何があったか聞いても、“べつに”としか言わない」
そんなふうに感じたこと、ありませんか?
もし思い当たるなら、ちょっとだけ過去を振り返ってみてください。
もしかして、子どもが本音を話そうとしたとき、
私たちはそれを受け止める前に——
怒ってしまったり、注意したり、正そうとしてしまったことはなかったでしょうか?
⭐️怒ることで、子どもは「黙る」ことを覚える
子どもは本音を話したかっただけかもしれません。
「できなかった」「やりたくなかった」「嫌だった」——
そんな小さな気持ちを伝えたかっただけかもしれません。
でも、そこで
「なんでそんなこと言うの!」
「いいからやりなさい!」
「そんなんじゃダメでしょ!」
と怒られてしまったら、子どもはどう感じるでしょうか?
「本音を話すと怒られるんだ」
「この人には“本当の気持ち”は言えないんだ」
そう思ってしまうのは、自然なことです。
子どもは、怒られて黙るのではありません。
「怒られた経験」から、“黙ったほうが安全”と学んでいるのです。
⭐️いくら正しくても、「怒り」は伝わらない
親として伝えたいことはたくさんあります。
それは「正しいこと」であることがほとんどです。
でも——
いくら正しいことを言っていたとしても、怒って伝えると、それは“脅し”や“圧力”として届いてしまいます。
すると、子どもはその内容に目を向ける前に、心を閉ざしてしまうのです。
正しさより、伝え方。
怒りの感情に乗った言葉は、どんなに正論であっても、
「安心できない存在」として親を遠ざける原因になってしまいます。
⭐️力で押さえれば、心の扉は閉じる
親として「正しいこと」を教えたい、
「ちゃんとした子」に育てたい。
そんな思いがあるからこそ、つい力で押さえてしまう。
でも、力で押さえることは、信頼を壊す行為でもあります。
怒りの感情に乗せて伝えると、
どんな正論も「圧力」に変わってしまうのです。
⭐️今からでも遅くない。「聴く」親に変わろう
もし思い当たることがあったとしても、大丈夫。
親だって完璧じゃありません。
誰だって、心配や焦りから、きつく言ってしまうことはあります。
大切なのは、今から「聴く姿勢」に切り替えること。
「それでどう思ったの?」
「言ってくれてありがとう」
「あなたの気持ち、ちゃんと聞きたいよ」
こうした言葉を、焦らず、ゆっくり、繰り返し伝えていけば、
閉じかけた扉も、きっと少しずつ開いていきます。
⭐️最後に
子どもが本音を話してくれないのは、
“怒られた記憶”や、“信じてもらえなかった過去の積み重ね”があるからかもしれません。
でも、子どもは親の変化にとても敏感です。
こちらが「聴く姿勢」に変わったとき、
子どもも「話してみようかな」と思い始めます。
いくら正しくても、怒って伝えれば、届かない。
信じて、見守って、耳を傾ける。
それが、親子の信頼をもう一度つなぎ直す第一歩です。
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