⭐️「人を認める」って、学校や家庭でどういうこと?
「人を認める」と聞くと、
「褒めることかな?」とか、「成果を評価すること?」と思うかもしれません。
でも本当の“認める”とは、何かができたからOK、うまくやれたから価値がある――という条件付きの受容ではなく、
その子の“今ここにある姿”を、そのまま受け止めることです。
⭐️学校では…
子どもたちは毎日、比べられ、評価される環境にいます。
テストの点数、運動の能力、発表の上手さ、人間関係の器用さ――
目に見える結果ばかりが「すごいね」「えらいね」と言われやすい。
でも、たとえばこんな声かけはどうでしょう?
- 「発表はできなかったけど、聞いてる時の表情がとても真剣だったね」
- 「間違えても、ちゃんとチャレンジしたことが素敵だと思うよ」
- 「今日、教室に来られたことがすごいね」
結果ではなく、“過程”や“気持ち”に目を向けて伝えること。
それが、学校でできる「認める」という支援です。
⭐️家庭では…
家庭は、子どもにとっていちばん最初の「社会」です。
だからこそ、「認められる経験」があるかどうかが、その子の自己肯定感の土台になります。
でも、忙しい日々の中で、ついこんな言葉を口にしていませんか?
- 「なんでちゃんとできないの?」
- 「また忘れてきたの?」「何回言ったらわかるの?」
もちろん、親として伝えたいことがあるのは当然です。
でも、その前に「気持ちに寄り添う言葉」をひとこと添えるだけで、子どもはぐっと安心します。
たとえば、
- 「忘れてしまったんだね。困った気持ちになったでしょ」
- 「怒られたくないから言わなかったんだよね。正直に話してくれてありがとう」
こうした言葉は、子どもに“あなたはわかってもらえる存在なんだ”という安心を届けるのです。
⭐️人を認めることは、未来の力を育てること
学校でも家庭でも、「認める」という関わりを通じて、
子どもは「自分には居場所がある」「自分には価値がある」と感じられるようになります。
それは、勉強や運動の成果以上に、
自分で未来を切り拓いていくための心の力=自己肯定感を育てる土台になります。
⭐️おわりに
人を認めるとは、できた・できないで判断することではありません。
その人の気持ち、その子の姿を、まるごと「うん、そうなんだね」と受け止めること。
学校で、家庭で。
今日も誰かが、認められたくてがんばっています。
そしてあなた自身も、誰かに「今のままでいいよ」と言ってもらえるだけで、ホッとすることがあるはずです。
コメント