⭐️どうしてそんなに悔しいの?子どもの“負け”の心理

保育園や幼稚園で子どもたちと関わっていると、ゲームや競争で「絶対に負けたくない!」と強く反応する子どもに出会うことがあります。負けそうになると泣いてしまったり、怒ってしまったり…保護者の方からも「うちの子、負けるとすごく悔しがって大変なんです」と相談を受けることが少なくありません。

「どうしてこんなに負けることを嫌がるんだろう?」と不思議に思われる方もいるかもしれません。今日はその背景と、家庭でできるサポートについてお伝えします。


⭐️子どもが「負け」を嫌がる理由

  1. 自己肯定感が育ち途中だから
    幼児期は「自分はできる」という感覚を少しずつ育てていく時期です。まだ心が不安定なので、負けると「自分がダメなんだ」と感じてしまい、強い拒否反応につながることがあります。
  2. 「認められたい」という気持ちが強いから
    子どもにとって「勝つこと」は、先生や友だち、家族から「すごいね!」と褒めてもらえる大切な経験です。だからこそ、負けたときにその承認が得られないのでは…と不安になるのです。
  3. 比べる力が育ち始める時期だから
    4〜6歳ごろは、周りと自分を比べる力が育ち始めます。友だちと比べて「自分はどうなんだろう」と考え始めるため、勝ち負けに敏感になるのです。
  4. 「負けても大丈夫」がまだ実感できないから
    小さな子は、負けた経験をどう受け止めてよいかわからず、世界が崩れるように感じてしまうことがあります。経験を重ねて初めて、「負けても次がある」と思えるようになります。

⭐️ご家庭でできる関わり方

  • 結果より過程をほめる
    「勝ったね!」だけでなく、「最後まで諦めなかったね」「工夫してみたね」と努力を認めることが大切です。
  • 小さな成功体験を積ませる
    ちょっと頑張ればできる課題を用意し、「できた!」を増やすことで、心の土台=自己肯定感が育ちます。
  • 悔しい気持ちを言葉にする
    「負けて悔しかったんだね」と気持ちを受け止めてあげると、子どもは安心して次に挑戦できます。
  • 協力する楽しさを伝える
    勝ち負けだけでなく、友だちと一緒に遊んで達成する経験(積み木をみんなで高く積む、リレーで力を合わせるなど)も大切です。

⭐️最後に

「負けたくない!」という気持ちは、成長のエネルギーの表れでもあります。
大人が「ダメなこと」だと否定するのではなく、子どもの心を理解し、努力や工夫を認めることで、負けを受け止められる力=心のしなやかさが少しずつ育っていきます。

子どもたちの「悔しさ」も「勝ちたい気持ち」も、成長の大切な一歩。
ご家庭でもぜひ、温かく見守りながら、挑戦する気持ちを応援してあげてくださいね。

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